Ra20アップグレード(クロックアップ編)

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最終更新日時 2004.7.18

クロックアップしてみよう

これまでハンダをつかわずにできるアップグレードを続けてきましたが、そろそろ打ち止めの気配・・・
もう少し無改造で手をかけられることはないかと考えてみたのですが、やはり無改造では厳しいとの結論に達しました。

根本的なパワーアップにはメモリパフォーマンスの改善が必要で、SIMMを採用している以上、現状が限界です。
そこで原発乗っ取りによるベースクロックアップを試みました。

クリスタルの用意

<写真1、2>
ベースクロックを生成しているのはPLL-ICですが、その基準は水晶振動子(以降、クリスタル)により生成されています。
クリスタルを交換して基準値を変更すればベースクロックも比例して変わるという仕組みです。
比例計算なので大したものではないですが、早見表を作ったので参考にする方はご覧ください。

どこまで耐性があるかわからなかったのですがどるこむで過去ログを漁ると、Raはそこそこ耐性があるとのことだったので、とりあえず16/17/18MHzのものを購入してきました。

また、ソケット化が前提ですから丸ピンソケットも併せて購入しました。

クリスタル達
丸ピンソケット

 

撤去!

<写真3、4>
交換するクリスタルは写真上赤丸で囲った個所にあります。
なお、ハンダ鏝をあてるのでマザーボードを取り出しての作業になります。

マザーボード裏からハンダ鏝をあて、クリスタルを固定しているハンダを取り除きます。
#作業には吸取線か吸取器が必要です。

次に、もともと水晶が挿さっていた個所にピンソケットをハンダ付けします。
#どの周波数で動くかわからないですから差し替えられるようにするということです。

ひとまず、ここまで終わったらマザーボードを元通り設置しなおします。

クリスタルの位置
ソケット化の図

 

交換!

<写真5>
まず、元々のクリスタルをソケットに挿して、起動確認を行います。
ここで起動しなかった場合は直ちに電源を切ってミスしていないかよく確認してください。

無事起動した場合は、クリスタルを低いものから順番に挿して動作の確認を行っていきます。
単に起動しても、PCIカードを認識しなかったりWindowsが起動しなかったりするので、常用する環境で正常に動作するかを確認する必要があります。

クリスタルささってます

 

完了!

<写真6>
USBカードを利用しているため、あまり高クロックでの動作は期待していなかったのですが
私の環境では17.0MHzのクリスタルまで正常に動作しました。が、HDDのデータ化けは怖いので余裕を見て16.0MHzのクリスタルで運用します。

ひとまずこれで完了です。
FSBが66から75になったのでやや動作が軽くなった気もしますが、一番の効果はCPUクロックが1Gと表示されることでしょうか(^^

交換後のCPU情報

 

補足

FSBを変更すると、同時にPCIの動作クロックも変更されます。
動いているうちはパフォーマンスアップで良いのですが、拡張カードにも耐性があるのでそれが原因で動かないことも十分にあります。
特にATAカードやUSBカードは動作限界が低い(動作してもエラーになることがある)ので、高クロックを望む方はSCSIでUSB無しにする必要があるでしょう。
ちなみに、PC-98は基準周波数を利用するパーツが少ないので割と気軽に変更できますがPC/AT機の場合はUSBやISAバスに必ず14.318MHzを入れてやる必要があり、相当面倒臭いです。