最終更新日時 2004.7.18
PC-9821Ra20の標準搭載メモリは32MBとなっています。
当時からケチった仕様だと思いますが、Windows2000で使うのにはもう・・・
というわけでメモリも増設したいと思います。
Ra20のチップセットである440FXは最大1GBのメモリを搭載可能ですがカタログ上は256MBが上限となっています。
しかし先人たちの実験により、上限としては1Gであり特に制限はないことが知られています。
Windows2000での使用ですから、128MBのSIMMを使い256MB増設しましょう。
通常、R-MateシリーズにおいてはECC対応のEDO-SIMMメモリを使用することになっていますが、ECC対応のEDO-SIMMメモリは値が張ります。
※特に、128MBのものは気絶するほどの値段です。
しかし「まりも」氏が、ECC非対応のEDOメモリが使用可能なる「MEMSETUP」というソフトを開発して下さっています。
今回はこのソフトのお世話になりましょう。
<写真1>
EDO-SIMMでも、128MBとなるとチップ数が多くなってしまいます。
チップ数が多くなるとアクセススピードによってはエラーが起きてしまいますので、なるべく高速なものを選びましょう。
やはり50nsのタイプがよいと思います。
私はVertexMemoryのVES-128Mを使用しています。

<写真2>
まずは通常に増設します。
注意する点というと、MEMSETUPでは最初のスロット(筐体後方)にはECC対応メモリが挿さっていることになっていますので、その点だけ注意します。
この状態で起動すると、
「MEMORY ERROR xxxxxxxx」との表示が出ますがOSは起動するので気にしてはいけません。

<写真3、4>
MEMSETUPはIPLWareという規格で動作するソフトウェアですので、IPLWareも必要になります。
いづれもまりも氏のサイトからダウンロード可能です。
まりも氏のサイトには当サイトのリンク集からジャンプできます。
MEMSETUPを起動すると、メモリの種類を選択するように指示されます。
私の環境では「通常の128MB」で動作しました。
再起動すると、IPLWareの画面の後にMEMSETUPの状態が表示されます。
ここで正常に認識た旨の表示がされれば、OKです。


<写真5>
無事に32MB+256MBの288MBになりました。
Windowsにおいてはメモリは多ければ多いほど快適ですので非常にありがたいことです。

ECCメモリの動作に関しては、440FXのデータシートにも記載があるとおりPCIレジスタ50番の第9Bitが有効であることが条件になっています。
逆にいえば、ここのBitがoffであればECCのチェックすら行われないということになります。
MEMSETUPでは、ECC有効Bitを下げた後に認識メモリ量を書換えるという原理で動作しているようですし、ITF内部でもpowerx氏がご自身のサイトでご紹介のとおり、たった1バイト書換えるだけでECCメモリを必要としなくなってしまいます。
メモリの安定性ということも実際にはあるのでしょうが、私の環境では非ECC化による問題は今のところ起きていません。